2022.06.01 機能紹介

【非認知能力を可視化?】非認知能力を見える化し育成する方法を紹介!

海外で話題の「非認知能力」

「非認知能力」は学校でのペーパーテストでは測れない能力とされています。今日では、米心理学者ルイス・ゴールドバーグが提唱した「BigFive理論」を始め、様々なアプローチをもって非認知能力の可視化を目指しています。

今回は、非認知能力の育成が必要な背景と非認知能力を可視化する方法について、Edv Pathでの事例を交えながらご紹介していきます。

「非認知能力」育成の背景

従来の学力テストで測定している読み書きができることや計算能力などの測定できる能力を一般的に「認知能力」と呼ばれています。

一方の「非認知能力」は、ペーパーテストで可視化することが出来ない能力といわれています。非認知能力の一例としては、SEL/EQやGRITが挙げられます。これらは、一人ひとりのパーソナリティに関わる部分であり、可視化することが難しいと考えられてきました。

Society5.0に象徴されるように社会変化が加速している昨今、これからの社会がどのように変化していくか予測がいっそう困難な時代になっています。そんな中、2020年度から新学習指導要領が施行され、新学習指導要領において育成が重要と位置付けられたのが「非認知能力」です。

時代の変化に対応すべく、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、判断して行動し未来を切り開いていくために子どもたちの「非認知能力」を育む必要性が今日高まってきており、海外を中心に新しい教育の形が確立されつつあります。

非認知能力って可視化できるの?

非認知能力は、定義が非常に曖昧な概念です。

そのため、非認知能力の定義づけを行ったうえで可視化を行っていく必要があります。非認知能力を可視化するための測定尺度としては、「主要5因子性格検査(BigFive)」「児童・生徒向け主要5因子性格検査」などを始めとしたパーソナリティ測定が広く用いられてきました(※1)。つまり、今日の研究では、非認知能力はパーソナリティ測定などを用いることで可視化できる能力であると考えられています。

行動経済学によれば、データ分析の場合に評価は客観的なデータから行わなければ結果が歪んでしまうと指摘されます。しかし、学校教育においてこれらを活用して「非認知能力」の可視化を目指すことは難しく、多くの場合は教員の主観に頼る可視化が行われています。

つまり、教員による評価やアンケートによる可視化は、評価者や回答者の主観に頼る評価になってしまい、正確性の高い可視化の方法とは断定できず、今日も研究が進められています。

(※1)小塩真司編著(2021)「非認知能力 概念・測定と教育の可能性」北大路書房、2021年8月発行
(※2)デジタルクロス(2018)「データ分析における心理的側面の深いつながり【第13回】

Edv Pathを通じた非認知能力の可視化

ここまで、学習指導要領の改訂や教育現場の現状から「非認知能力育成の重要性」と「非認知能力の可視化」を解説してきました。ここからは、より具体的な事例紹介として、Edv Futureの提供する生きる力を育む成長型支援サービス「Edv Path」と共にご紹介します。

Webアセスメントによる可視化

「Edv Path」では、行動分析学に基づき、非認知能力の可視化を行うための行動定義を定めたうえで、その定義に基づくアンケート調査による主観的データと、授業への回答や探究学習への取り組みから客観的なデータを取得することで総合的な評価を可能としました。

Webアセスメントでは、基本機能として「SEL/EQ」「GRIT」とそれに関わる「モチベーション」をアンケートへの回答から可視化することが可能です。これらは、生徒の自己認知から可視化を目指すものであり、主観データとして扱います。Edv Pathでは、Webアセスメントを通じた主観的データに加え、Edv Pathで提供している探究カリキュラムへの回答データを客観的に評価した客観的データの双方から非認知能力の可視化を行っております。

これにより、従来のような評価者や回答者の主観に頼った非認知能力の可視化ではなく、客観的データを用いた正確性の高い非認知能力の可視化を目指すことを可能にしました。

コンピテンシーレポートによる評価

Edv Pathでは、Webアセスメントへの回答データは即時に「コンピテンシーレポート」としてフィードバックされます。

Webアセスメントの基本機能で可視化が可能な非認知能力の各点数を始め、強みや弱みの特徴や性格タイプなどの結果を確認することができます。これにより、より深い自己理解の促進や教育効果の測定などを行うことも可能です。

非認知能力の可視化をどう活かすの?

最後に、非認知能力を可視化した結果をどのように教育活動に活用していくことができるのかを解説します。

“非認知能力の可視化”で自分の特性に気付く

Webアセスメントの結果は即時「コンピテンシーレポート」として可視化されます。生徒は自分自身のアカウントからレポートをダウンロードし、可視化された非認知能力を見ることができます。

✓自分の強みや弱みはどこにあるのか?
✓これから何を意識して行くことで非認知能力を伸ばせるのか?
✓自分の性格タイプや考え方の傾向とは?

などコンピテンシーレポートから自己理解の促進を図ることも可能です。また、Edv Pathで提供する探究カリキュラムでは、Webアセスメントで行った非認知能力の可視化の結果を用いた自己理解促進のカリキュラムも用意しております。

例えば、「ヒストリーラインを作ってみよう」が挙げられます。

当カリキュラムでは、自分自身の過去のライフイベントとその時の感情を書き出しながら「ヒストリーライン」の作成を行います。これに加え、可視化された非認知能力から見える特徴が過去のライフイベントの「どこで発揮されたのか」「どこで育成されたのか」を考える学習を通じ、より深い自己理解の促進を目指すことが可能となります。

教科教育への活用で“効率的な指導”へ

Webアセスメントにより可視化された結果は、教科教育にも活用されています。教員は、生徒個々の回答データの確認を行えるほか、クラスごとや学校全体の傾向を行うことが可能です。これにより、学校全体としてどのような点に課題があるかを可視化し、その解決のための教育活動の方針を策定することもできます。

例えば、「対人関係スキルに課題を抱えている」という現状が可視化された場合を仮定します。対人関係スキルを向上させるための教育活動として、教科教育における「アクティブラーニング」実施により、対人関係スキル向上を目指すことが考えられます。

まとめ

非認知能力は、今日のような変化の激しい社会を生き抜くための重要な能力です。

そのため、学校教育に生徒の非認知能力の育成が求められるようになりました。しかし、その可視化や評価の方法は研究が進められている状態です。Edv Pathで提供するWebアセスメントを通じた非認知能力の可視化では、行動分析学に基づいた評価が行われます。

また、Edv Pathで提供するWebアセスメントは、様々な形で活用が可能です。

Edv Futureでは、こうしたアセスメント・アンケートの回答結果から、非認知能力の可視化を行い、可視化された結果に基づき「総合的な探究の時間」を活用して「非認知能力」を育成することが可能なカリキュラムを提供しております。

未来ある子どもたちがこれからの変化の激しい社会を生き抜くために必要な「生きる力」を育成するために支援いたします。

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